CROSS
TALK
#01
CROSS
TALK
#01
かつてダイアナ旗艦店で上司・部下として働いていた2人が再会。
当時、上司は部下にどんな想いで接していたのか。
部下は上司から何を吸収したのか。
それぞれキャリアを重ね、当時とは違った立場に
なったからこそ見えてくる「あの時」がある。
古嶋 克也
ダイアナ事業部
部長
1995年入社
蜂谷 由香里
ダイアナ事業部
ショップマネージャー
2008年入社
CHAPTER 01
古嶋 蜂谷さんとは、僕が新宿のショップマネージャー(以下マネージャー)だった6年の内、5年間一緒に働いていたね。
蜂谷 配属されたのは私が入社2年目のまだ不安でいっぱいの時期でした。
古嶋 そうなの?覚えているのは、若手らしからぬ大人びた雰囲気と、接客時の自然な笑顔。蜂谷さんには不思議なギャップがあったし、すでにプロのオーラがあった。
蜂谷 ありがとうございます(笑)でも売上の大きな店舗だから厳しいマネージャーなんだろうと覚悟していましたが、古嶋さんはとても優しかったので働きやすかったです。スーツの着こなしも素敵だし。
古嶋 確かに当時の店舗は、ダイアナにとっていわゆる旗艦店。マネージャーの僕にもスタッフの皆にもプレッシャーはあったよね。
蜂谷 スタッフの人数が20人もいたし、忙しい店舗なのはわかっていたんですが、古嶋さんから「自由にやっていいよ」と言われて楽になったのを覚えてます。
古嶋 ある程度の自由があることで人は伸びていくと僕は思っていて、まさにそれを体現してくれたのが蜂谷さんだった。
CHAPTER 02
蜂谷 私だけじゃなくて、スタッフ全員のモチベーションが高かったですよね。みんなで一緒にロールプレイングをしたり、目標に向かってチームがひとつになっていた気がします。
古嶋 すごかったのは、ショッピングセンターの年間表彰で最優秀店舗・優秀店舗に2度も選ばれたこと。「ああ、俺はもう必要ないな」って思った(笑)。蜂谷さんをはじめ、スターが揃っていた。誇らしいし、感謝もしてます。
蜂谷 やめてください(笑)。ところで古嶋さんには、スタッフをサブショップマネージャー(以下サブ)に推薦する際に基準ってあったんですか?
古嶋 うーん、サブに限らず、いつも自分の店舗のスタッフを何かに推薦したいとは思いながら仕事はしてるけど…。サブに関して言えば、売上目標を達成できることももちろんだけど、周りが見られるかどうかは重視してたね。蜂谷さんは自分の接客を完璧にこなした上で、ショップの子たちをしっかり見ているなあと感じた。サブはマネージャーの代わりになってお店をまとめる役割でもあるので、誰にでも務まるわけじゃない。
蜂谷 なるほど。いま私もマネージャーという立場になって、古嶋さんのおっしゃることはよくわかります。
CHAPTER 03
古嶋 実は、蜂谷さんがマネージャーとして自分の元を旅立っていくのは寂しい気持ちもあった。ショップへの貢献度が高すぎてね(笑)
蜂谷 いやいや、そもそもキャリアアップ研修(マネージャーとしてのスキルを身に付ける研修)を受けるように勧めてくれたのは古嶋さんですよ(笑)でもそのおかげでマネージャー職という選択肢が広がりました。
古嶋 もっと上を目指してほしかったからサブに留まっているのはもったいないと思って。でも、こうして活躍している姿を見ると、良いステップアップだったんだと幸せな気持ちになるね。
蜂谷 マネージャーとして他店舗への異動が決まった時、ノートをいただきましたよね。「マネージャーとは」「お客様第一とは」って手書きで書かれていて。いつもお店に置いてあるので、今でもよく読み返しています。
古嶋 当時はお互い仕事に追われていて。なかなかゆっくり話すこともなかったから、どこかで心配していたんだろうね。「全部伝えきれていただろうか」って。
蜂谷 親心ですね…。ありがたいです。確かあのノートは初級編で、いずれ中級編もくださるって話でしたよね?(笑)
古嶋 もうできてるから必要ないでしょう(笑)。
蜂谷 待ってますよ(笑)。
CHAPTER 04
古嶋 店舗の売上データを通じて蜂谷さんの奮闘は確認してます。立派にやっていて感心。
蜂谷 仕事上は上司部下の関係ではなくなりましたが、古嶋さんには、今でもたまに相談に乗ってもらってますね。
古嶋 一度、食事の席で泣いていたことがあったね。目標の売上が達成できないって。
蜂谷 お店のスタッフたちも頑張っていたのに、不甲斐なくて。
古嶋 でも、それまでにたたき出した実績が驚異的だった。落ち込むことはないと思ってたよ。
蜂谷 あの時も具体的な対策じゃなく、ヒントをくださいましたよね。部長になっても古嶋さんは、やっぱり父親的な存在です。
古嶋 今度は蜂谷さんが上のポジションを目指してもらわないと。
蜂谷 うーん、まだちょっと早い気が(笑)。教育や人材育成には関心があるんですけど。
古嶋 早くないよ。これからはもっと女性が活躍しなきゃいけない。期待してます。
蜂谷 はい、そうですね。どんなキャリアが待っているかわかりませんが、古嶋さんの背中を追いかけたいなあと思ってます。