INTERVIEW
ナショナル社員
崎山 和美
商品開発室 室長
2001年入社
ダイアナの商品開発は、自分の作りたいものを作るいわゆるデザイナーではなく、お客様に求められているもの、必要とされているものを企画していく仕事です。具体的には国内外の市場調査を行い、世の中のニーズを捉え、コンセプトを策定。その後、デザインや素材、靴の木型などを具体的に絞り込んでいきます。ダイアナブランドには「エレガンス」「フェミニン」「カジュアル」「ベーシック」というカテゴリーがあるのですが、私がおもに担当しているのは「フェミニン」です。私個人の趣味やスタイルを具現化するのではなく、「フェミニン」なライフスタイルにふさわしい商品を提案するわけですから、つねに想像力を働かせ続けなければならない仕事だと言えます。
商品を開発するためには、「現在」のトレンドではなく、次シーズンやさらにその先の流行に関して緻密に予測し、全身のトータルコーディネートを組み立てた上で、靴の未来を描いていくことが求められます。ハイブランドの動向、流行色や新しい素材の情報など、海外のファッションも参考にしていますが、必ずしもそれが日本に浸透するかはわかりません。世界的には次のシーズンに絶対流行するとされているものも、「これ本当に日本人が履くの?」と言われてしまうようなことも、実はよくあるんです(笑)商品開発は確かな数値的な根拠に加えて、経験値をもとにした「勘」も試されます。その「勘」を頼りに、例え反対意見があってもこれだけは絶対に商品化しないといけないと世に出した商品がヒットしたときは、意志を貫いてよかったとホッとする瞬間もありますね。トレンドとお客様が求めているものをミックスさせ、ダイアナでなければ表現できないものを考えること、お店に行けば何か新しいもの、楽しいものがあると思ってもらえるコレクションを作ることが使命だと考えています。
私はもともと接客に興味があってダイアナに入社しました。今でもセール時のヘルプなど店頭に立つ機会があるのですが、リアルなお客様と接すること、服装やどんな靴を履いているのかを見ることは、商品企画に大いに役立ちます。例えばこのネイビーはもう少し暗い方が合わせやすいとか、このクッションは良いけど厚すぎる、などかなり細やかなご意見をいただけるんです。そういった声は大事にしています。と同時に、店舗に出向くことはスタッフとの交流という意味でも貴重な時間です。これは持論ですが、商品開発という仕事は社内である種の「憧れ」を持ってもらってはじめて機能すると思います。スタッフも作った人のファッションセンスがないと思ったら、商品自体も魅力的に見えないし、お客様にお勧めできないですよね。だから、常にアンテナを張って感性を高めていかなければと思っています。
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